新作アイアンの続報

こんにちは、ブログ担当 tK です。
今回のブログは、JUCIE新作アイアンの続報についてです。
前回の記事を読んでくださった方から、
「令和イケメンとは何なんですか!?」という声を、JUCIEでもちらほらいただいていたようです。
……はい。終わるわけがありません。
あの後も、松吉氏から少しずつ、“情報のかけら”を取りに、ちょいちょい偵察に行っておりました。
今回も、許可をもらえた範囲だけになりますが、続報として共有させてください。


「令和イケメン」と「正統派」
特に気になるのは、やはり…
前回お伝えした通り、次回のJUCIE新作アイアンは、
• 正統派
• 令和イケメン
この2つの方向性を持ったモデルが、同時に存在する予定です。
で、ここからが本題。
やはり否が応でも気になってしまうのが、「令和イケメン」です。
正直、最初にこのワードを聞いたとき、「は、はい……」と思ったのも事実です(笑)。

でも話を聞けば聞くほど、これは単なるキャッチーな名前じゃない、
とんでもない狙いのあるプロジェクトだということが分かってきました。


アイアンの進化には「節目になるモデル」がある
松吉氏の話を聞く中で出てきた、
大きな狙いを込めた「ゲームチェンジャー」という言葉。

アイアンの歴史を振り返ると、
「ここから流れが変わったよね」というモデルが、何度か存在するそうです。
どのメーカーが、どのタイミングで、どんな思想に切り替えたのか。
このあたりは、クラブを長く楽しまれている方のほうが、
僕なんかより、よほど肌感覚で分かっていらっしゃるかもしれません。

そして「令和イケメン」は、その流れを汲みながら、令和の時代における“次のゲームチェンジャー”になることを目指して開発されているそうです。
……と、さらっと言っていますが、かなり凄いことですよね。


技術的な断片情報
具体的な話として、ひとつ挙げられていたのが慣性モーメント値。
ワンピースの軟鉄鍛造でありながら、
• 7番の慣性モーメントは 約2800g・㎠(軟鉄系のヘッドサイズの中では最大級)
この数値だけでピンと来る人は、相当なこだわりを持っている方だと思います。

近年は3Dスキャン技術の進化で、形状だけなら真似できる時代になっています。
JUCIEが発売した後、いろいろなメーカーが松吉氏の設計をマークしているので、
正直、形だけならすぐに模倣してくるでしょう。

でも松吉氏いわく、
• 令和イケメンらしい“顔”を成立させること
• tQアイアンから続く、同じ重心位置設計を守ること
形は模倣できたとしても、この2つを両立させながらの模倣は、ほぼ不可能な領域になるとのことです。

このあたりは、JUCIEだけという唯一無二感があり、ファンとしてはとても嬉しい限りです。
形状はキャビティバック。
ただし、いわゆる“やさしいキャビティ”とは、少し違うニュアンスを感じました。


個人的に一番意外だった「ロフト設定」
そして、
今回いちばん「え?」となったのがロフト設定。
• 令和イケメン:7番で31°
• 正統派:7番で29°
僕は完全に逆を想像していました。
これは、クラブの入れ方、そしてツアーで使う選手像を想定すると、自然とこの設定になるそうです。つまり今回の2モデルは、
• 見た目が違う
• キャラが違う
だけじゃなく、「当て方」が明確に違う。
顔で選ぶ入口ももちろんありますが、最終的には「どう当てたいか」でモデルが分かれる。
このあたりは、ウェッジのソール選びにも通じる考え方だなと感じました。


ゲームチェンジャーは、最初は疑われる
松吉氏が、ぽろっと口にした言葉が印象に残っています。

ゲームチェンジャーになるモデルは、
どの時代でも、最初はすぐに受け入れられない。
でも、気がつけば“それが当たり前”になる。
「令和イケメン」は、おそらく賛否両論が出る。でも、それでいい。
JUCIEは、そういうプロジェクトなんです。
そう語る松吉氏は、微妙に楽しそうな表情をしていましたよ。

開発経過
当初は昨年末頃に入る予定だったデモヘッドですが、
削り方がかなり複雑で、納得のいく最終形態まで、まだたどり着いていないとのこと。
話を聞けば聞くほど、「早く見たい!」「早く打ちたい!!」
という気持ちが募るばかりで、正直、身もだえる思いで帰ってきました。
とはいえ、そう遠くないタイミングで実物に触れられそうな期待もあり、
このワクワクは、もう少し続きそうです。

また続報をお届けします
今回も、全貌とまではいきませんでしたが、少しずつ輪郭は見えてきています。
また新しい情報が入り次第、続報をお届けします。
次は、もう少し踏み込んだ話ができるかもしれません。
どうぞ、引き続きお付き合いください。

「使えるやさしいクラブ」のその先へ -後編-

2026年を迎え、あらためて、ジューシーの製品に込めている私の思いと、これからさきの目標を、前回につづきただただ書いていきたいと思います。


ジューシーのクラブは難しいのか?
ジューシーのクラブは難しいのでは?と聞かれることがよくあります。答えはノーと言いたいのですが、そのように思われるのはしかたないとも思っています。最初のモデルからプロのパーソナルモデル的性能のウェッジを発売していますし、数多くのプロゴルファーが使用し優勝も複数回しています。やっぱりプロモデルじゃんという印象になりますが、私がどのような想い・こだわりで設計をしているかといいますと、すこし異なりますので、自動車の性能に例えて話していきたいと思います。


大切なのは、基本性能の高さ

自動車もゴルフクラブも大きなカテゴリーにわけて扱われることが多く、私の印象では、スポーツカーはプロモデル、ファミリーカーはアマチュアモデルのような感じです。さらには、ツアープロとの活動は、本格的なレースへの参戦、ワークスチームのような印象です。一般道では走れないような車でレースをしている感じです。そうなると、スポーツカーはかっこいいけど乗りこなせない。そもそもスピードは出さないなど、プロモデルは積極的には選ばないと思ってしまうこともあると思います。
でも、ジューシーのモデルは少し違います。例えるなら市販車ベースのレースやWRCに参戦するラリーカーのイメージです。大切なのは、ベースとなる車は街乗りで心地よく乗れる性能がしっかりと作りこまれていて、チューニングや乗り手の技術によって、とんでもなく速く走ることもできる基本性能の高い車となっていることです。R32のGT-Rや、初代インプレッサ、スイフトスポーツや現在ならヤリスのような車です。
ジューシーのクラブは、自身にあったシャフトや組み立て方をすれば、一般的なゴルファーにとっても心地よい性能になっていること、このことを深く意識しながら設計をしていますので、プロモデル=難しいではなく、自分モデル=使いやすい という感じで選んでいただきたいです。
ただ、この性能を作り上げるには、自分が設計のプロであることが大切ですが、やはりチューニングや使い手もプロフェッショナルな領域で感じ取れる基本性能ということが大切ですので、ワークスチームのような活動をこれからもしっかりと続け、常に最先端でプレーするプロゴルファーと共に自身を磨き上げて、すこしでも多くのゴルファーの皆様に喜んでいただけるクラブを作り続けたいと思います。


車は目的別だけでよいのか?
自動車は速く走れることに限らず、悪路の走破性や人や荷物が多く載せられること、燃費最優先など、それぞれの目的でカテゴライズされていますが、その中で「基本性能の高いラリーカーを目指す」というような考えが、ジューシーのこだわりの本質ですが、一方で、車は速く走るためのものだけでよいのか?ということも常に考えています。
25年くらい前、1600ccで180馬力という当時の排気量に対する馬力比で記録となるような4WD・MTのコンパクトなスポーツカーに乗っていたのですが、普段使いの煩わしさから、当時ではたいへん珍しい、3ドアのコンパクトSUVに乗り換えました。その車はスノーボーダーをイメージにした若者向けの車だったのですが、シニア層によく売れたと聞きました。
その車が選ばれた理由は、当時はSUVという言葉も定着しておらず、クロカンなど、悪路走破性重視な車というカテゴリーでしたが、乗り降りのしやすさや、アイポイントの高さ、ちょっとした段差を気にせず進める運転のしやすさが、シニア層により評価されたようです。現在は、コンパクトSUVにのるシニア層が本当に増えていると思います。


現場から生まれる、新しいニーズを生み出すクラブ
ゴルフクラブにおいても似たようなことが時々ありますが、近年の例を挙げると、あるメーカーがユーティリティとFwの中間となるクラブとして世に出したモデルがありました。実際に重心性能を確認してみると、私の目からは、弾道はFw的ですが、スウィングへの影響は、Fwよりはむしろアイアンに近い動きとなることが予想され、アイアン型UTの方が好きで、もう少しスピンが多くなることを求めているユーザーに最適だなと感じていました。結果は、やはりそのような使われ方をすることが増え、モデルチェンジを重ねるごとに、よりアイアンに近いスペックへと変化していったことがとても面白く感じました。
当初の目的とは違うところが評価され、そのような積み重ねが、現在のコンパクトSUV車となっていくように、ゴルフクラブも、カテゴリーで評価せず、実際の性能がゴルファーの求める新しい性能であれば、新しいスタンダードになっていく。また、カテゴリーに特化せず、使いやすさのバランスが取れている、「ただ楽しくゴルフをプレーできる性能」そんなクラブもしっかりと作っていきたいですし、ウェッジやUTも、まだまだたくさんの進化変化が可能だと考えていますので、より現場主義で、実際のゴルファーの皆さまにどんなクラブが必要かを、もっともっと追求していきたいと思います。
そんなニーズをしっかりとキャッチしていく新たな試みもいろいろと考えていますので、楽しみにしていてください。